薬ゼミファーマブック

表紙

患者の疑問に答える 実例から学ぶ服薬指導Q&A

患者の質問に、自信をもって答えることができますか?
保険薬剤師を対象に行った「服薬指導に関するアンケート」集計結果より、回答数上位の内容を頻度の高い質問事例とし、その質問に対する薬剤師の回答、さらに理解を深めるための解説を図表とともに紹介しました。
2009年11月発行
監修=東京大学 名誉教授 伊賀 立二
編集= 宮城県薬剤師会 会長 生出 泉太郎
NTT東日本関東病院 薬剤部長 折井 孝男
A5判 約237頁 2色刷
定価2,940円(本体2,800円)
ISBN978-4-904517-12-3

目次

Part1 服薬指導とは

なぜ服薬指導は必要なのか/基本的な服薬指導のながれ/服薬指導時のポイントと注意点/生理的特性をもった患者への服薬指導

Part2 服薬指導Q&A

2-1 このような質問・相談を受けたら
・なぜ薬剤師に自分の症状などを伝えなくてはいけないのですか?
・副作用について教えてください
・薬代は安くなりませんか?
・ハイリスク医薬品とはどのような薬ですか?
・薬が多すぎるので大変です
・背中に湿布を貼るのが難しいのですが
・処方せんなしで薬は買えないのですか
・検査値が改善しません(高血圧症/糖尿病/脂質異常症)
・薬を飲みたくありません
・待ち時間が長いのはなぜですか?
・薬を使っても症状がよくなりません
・長い間同じ薬を飲んでいるのですが
・これはがんの薬ですか?

2-2 ジェネリックについて
・ジェネリックとはどのような薬ですか?
・ジェネリックは安いと聞きましたが

2-3 一般用医薬品(OTC)について
・OTC薬とはどのような薬ですか?
・一緒に飲んでも大丈夫ですか?

2-4 健康食品(サプリメント)について
・健康食品について教えてください
・一緒に飲んでも大丈夫ですか?

2-5 相互作用と副作用について
・食べ物と相性の悪い薬はありますか?
・タバコは薬の効き目に影響しますか?
・お酒は薬の効き目に影響しますか?
・長い間薬を飲んでいるのですが
・眠くなる薬ですか?

2-6 疾病と薬について
生活習慣病
・この病気は治りますか?
・強い薬ですか?
・高血圧について教えてください
・糖尿病について教えてください
・脂質異常症について教えてください

神経疾患
・うつ病は治りますか?
・強い薬ですか?
・不眠症について教えてください

感覚器系疾患
・白内障はどのような病気ですか?
・緑内障はどのような病気ですか?
・副鼻腔炎はどのような病気ですか?
・めまいがするのですが
・耳鳴りがするのですが

感染症
・抗生剤について教えてください
・小児感染について教えてください
・水虫について教えてください
・インフルエンザについて教えてください
・新型インフルエンザについて教えてください
・風邪の予防法を教えてください

ステロイド薬
・ステロイド薬について教えてください
・アトピーでステロイド軟膏を使用しているのですが
・ぜん息で吸入ステロイドを使用しているのですが

その他
・アレルギーについて教えてください
・甲状腺の病気について教えてください
・ヘリコバクター・ピロリについて教えてください

2-7 ライフスタイルについて
・検査値について教えてください
・食生活ではどのようなことに気をつけるのがいいのですか?
・どのような運動をしたらいいのですか?
・どうしたら痩せられるのでしょうか?
・タバコをやめられる薬はありますか?

2-8 薬の正しい服用・使用について
一般
・薬の飲み方について教えてください
・目薬の使い方について教えてください
・飲み忘れたときはどうしたらいいのですか?
・生活が不規則なときの飲み方について教えてください
・頓服薬はいつ飲むのがいいのですか?
・薬はどこで保管するのがいいのですか?
・残った薬は後で使ってもいいのですか?
・他人の薬を飲んでもいいのですか?

高齢者
・薬を飲み忘れてしまいます
・錠剤・カプセル剤が飲みづらいのですが
・散剤・顆粒剤が飲みづらいのですが
・手が震えて目薬を上手にさせません
・下剤は毎日飲んでも大丈夫ですか?
・薬の説明書などが読みづらいのですが
・(家族・介護者からの相談)本人の薬への意識が低いのですが

妊婦
・妊娠の可能性があるのですが
・(精神科の患者からの相談)妊娠を希望しているのですが
・下剤を飲んでも大丈夫ですか?
・なぜ葉酸が必要なのですか?
・薬による赤ちゃんへの影響はありますか?
・禁煙したほうがいいのですか?
・禁酒したほうがいいのですか?
・サプリメントを使用してもいいのですか?

授乳婦
・薬による赤ちゃんへの影響はありますか?

小児
・薬の味はどうですか?
・薬の飲ませ方を教えてください
・食べ物に薬を混ぜてもいいのですか?
・薬と薬を混ぜて一度に飲んでもいいのですか?
・薬が嫌いで薬を飲んでくれません
・薬の量が多すぎないですか?
・目薬を嫌がるので上手にさせません
・軟膏は口の中に入っても問題ありませんか?
・薬を吐いたときはどうしたらいいのですか?

付録 服薬指導に役立つ資料
保険薬局及び保健薬剤師療養担当規則


監修のことば

 医薬分業も全国平均ですでに6割を越え、保険薬局における外来患者への調剤と服薬指導も定着している。これまでに日本薬剤師会を中心に「かかりつけ薬局」の推進と患者から「かかりつけ薬剤師」としての評価が得られるよう努力がなされてきたが、薬剤師に対する患者の評価は依然として高いとはいえない。数多く報告されている患者へのアンケート調査からも、薬剤師は決まりきった内容の説明を繰り返すのみで、本当に患者が知りたい情報を提供してくれないことへの不満が述べられている。これまでにも服薬指導のQ&Aについては数多くのテキストが出版されているが、本当に患者に必要な服薬指導のためのポイントは必ずしも十分に説明されてはいない。
 本書は、実際の薬局においてこれまでの患者との対応のなかで直面した患者からの質問・相談に対するアンケート調査をもとにこれらの内容を整理し、実際の服薬指導に際して患者からのさまざまな質問にどのように対応したらよいのかを、それぞれのシチュエーションを描きながら、薬局や病院薬剤部で活躍されている薬剤師によって実践的な解説がなされている。項目ごとの見開きで、左頁にはQ&Aと説明のポイントが示されており、右頁には詳しい解説が図表を用いてなされている。また、必要に応じて詳細な情報が検索できるようにホームページのリストや資料編には薬剤師療養担当規則も記載されている。
 本書は薬局はもとより病院薬剤部においても患者への服薬指導に役立てることができる実践的な服薬指導のテキストである。本書が日常の患者への服薬指導に活かされ、一人でも多くの「かかりつけ薬剤師」が誕生することを願っている。

平成21年10月吉日

昭和薬科大学 学長
東京大学 名誉教授
伊賀 立二