7月3日(日)「妊娠糖尿病と産後フォローアップの必要性 ~かかりつけ薬剤師としてのかかわり方~」薬剤師生涯学習講座を開催しました
2023年7月3日(月)は杏林大学医学部付属病院 薬剤部 副薬剤部長 小林 庸子先生を講師に迎え、ZoomによるWeb生配信講座にて「妊娠糖尿病と産後フォローアップの必要性 ~かかりつけ薬剤師としてのかかわり方~」を開催しました。
当講座では、妊娠糖尿病に対する薬剤師としての対応を、症例を踏まえながら教えて頂きました。患者さんの食事面や適切な治療薬の選択など、どのように指導を行っているか具体的にうかがいました。
また、妊娠糖尿病になった方は、ならなかった方に比べて産後に糖尿病になりやすいと言われています。妊娠糖尿病既往のある産後の方の糖尿病へのリスクを薬剤師の介入によって少しでも減らし、地域の薬剤師の役割として貢献するための重要な知識が得られた講座となりました。
参加者の声
・妊娠糖尿病とは何かについて学べただけでなく、国家試験で勉強したようなMWやβ刺激薬の副作用についても妊婦さんの病態生理の一環でお話が聞けました。日常業務ではあまり使わない方向に知識をつなげることができたので、とても楽しかったです。また、薬局薬剤師は妊婦さんに対して低血糖対策の指導をするだけでなく、将来的な糖尿病リスクについての啓発もできると知り、薬局薬剤師の本分だとやりがいを感じました。
・妊娠糖尿病のことを漠然と、妊娠中になる糖尿病で、インスリンしか適応がない…という曖昧な知識でいたのですが、具体的な基準値や食事のカロリー、インスリン製剤の使い分けや適応、血糖検査の保険適応など、具体的なお話を聞けたことで詳細に理解することができました。
・糖尿病に興味があり、受講してみました。薬剤師1年目で妊娠糖尿病患者とのかかわりが少ないこともあり、妊娠糖尿病はかなりニッチな分野だと勝手に思っていました。しかし、将来の糖尿病リスクへの関連性などの話をうかがって「いつか患者さんと関わる機会があったら、今回のお話を参考にして少しでも患者さんの助けになりたい」と思いました。
・妊婦さんへの投薬指導はただでさえハードルが上がる上に、糖尿病となるとさらに難しく感じてしまい、気後れしていました。しかし、先生の話をうかがい、少しハードルが下がった気がしました。さらに勉強を積み、不安な妊婦さんに寄り添える薬剤師になりたいです。また、薬局としての働きかけについてもやれることがあるという気付きを得られたのは大きいと思いました。
・GDMの診断基準、機序、当事者の気持ちや考え方、処方せんでみるインスリンが選ばれた経緯、将来の可能性、健診の必要性、想像していたより広いお話でとても興味深かったです。投薬時に背景を想像しながら、応援できるようになった気がします。
薬学ゼミナール生涯学習センターでは、これからも薬剤師の方のためになる内容を企画開催していきます。
ご参加をお待ちしております。
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